外貼り断熱!建築の常識と誤解 | 家づくり探検隊@想家工房
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外貼り断熱!建築の常識と誤解
2024.04.02住宅建築において、木造と鉄筋コンクリート造では断熱方法に違いがあります。一般的に外断熱は鉄筋コンクリート造の場合に用いられ、構造躯体そのものが蓄熱層となるため、外側に断熱するのが効果的です。
一方、木造や鉄骨造では外張り断熱となります。これは柱の外側から全体を包んで断熱する工法であり、蓄熱効果のない建物に利用されます。
しかし、この外貼り断熱には重大な欠点があります。地震時に外壁が厚くなるため、耐震性に不安が生じることが挙げられます。外貼り断熱では断熱材を壁に留めるためのビスが周囲にえぐれてしまい、断熱材が欠損し、外壁がずれ落ちる危険性があります。さらに、断熱材同士がぶつかり合うことで断熱材の周囲がつぶれ、結露や腐食、カビ、シロアリの被害につながる可能性があります。
その他、外貼り断熱の建築には敷地や間取りに余裕が必要とされます。狭小地や複雑なデザインの場合、施工精度が悪くなり、気密性能が確保できない可能性があります。
これらの理由から、想家工房では外貼り断熱の家を建てない方針を取っています。外貼り断熱の誤解や欠点を理解し、より安全で快適な住環境を提供するために努めています。